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2019/03/16(土)に投稿された記事
ハルヒをこちょこちょ その2(8)
お風呂とトイレと洗面所と台所を掃除して、時間が出来たら床屋に行く。
そういや俺は自分が重度の腋・くすぐりフェチである事をカミさんに話してありますが、カミさんはくすぐりが効きません。
だから俺はハルヒをくすぐるの、もう「これ以上は」よりちょっと上ぐらいを責めたいの。
エロ小説です。
ハルヒをこちょこちょ!
あ、次からは朝倉をくすぐり尽くします。
恐ろしい事に彼女の指先の悪戯で腋の下の皮膚をクニクニされたり、ツンツンされる度にハルヒはど真ん中の反応でいちいち可愛らしく身悶えるのである。
朝倉を責め上げて来た事で彼女の指先の動きはくすぐり超越者の域にまで達しているとは言え、こんな弱々しい刺激にすら一つ一つ笑い転げてしまう敏感な体を持ちながら、こんなにも愛らしい仕草を兼ね揃えた少女を自分の思い通りに出来てしまう可能性について、長門は心の中で熱く議論していた。
ハルヒくすぐり連合議会が始まると同時にドSでおなじみ、いじめっこの長門様が声高らかに「既に私たちは涼宮ハルヒの反応に、その忍耐は限界に達している」と主張する。
だが、優しさ代表ハト派の長門さんは「彼女はくすぐられる事が好きである事を認めてくれた。これ以上のくすぐりは涼宮ハルヒを追い込む原因となり得る」と、現在の行為への疑問を投げかける。
「ヘイ、ながとっち!心の内部でこんな議会を開催するなんてどこまで真面目でキュートなガールなんだい!思念体さんたちは感動の坩堝の中で撹拌されちゃいそうだぜ!」
ただ今割り込んで来たのは情報統合思念体の総本山が送り込んで来た代表者、彼らはカルチャーに目覚めた事で進化の閉塞感を打開する手段を獲得していたが、その代償としてなぜか一昔前のファンキーDJなトークスキルと身に付けるに至っていた。
「……涼宮ハルヒはくすぐられる事を望んでいる、くすぐる事を提案」
それを右から左へやり過ごしてドSの長門様が提言する、長門はこのファンキーDJライクな思念体があまり得意ではなかった。
凄まじいハイテンション、ダジャレをつぶやく思念体にも思わず眉間にしわが寄ってしまうが、DJの方は悪気があっての行動ではないが故に一際厄介だ。
心の内部にまで土足で上がり込んでくる無神経さ、カルチャーを得た事で進化の臨界点を突破したとは言え、思念体総ファンキーDJ時代などが到来したとなれば長門は確実に家出するだろう。
「オーケーながとっち!涼宮ハルヒは今となっては君の手の中腕の中、今や遅しとくすぐりを待ち続けているんだぜベイベー!さあ、くすぐり始めちゃおうぜチェケラ!」
「……理解した、触手の精神感応仮説の検証も必要。ただし、無理強いはしてはいけない。仮説を検証するだけにとどめたい」
変貌を遂げたハルヒへの対応にも苦慮しているが、このファンキーDJをセレクトした思念体にも長門は頭を悩ませていた。
なぜにファンキーDJなのか?もっと違うカルチャーは星の数ほどあっただろうに、なぜピンポイントにこれを選択したのか?バカなのか?
これらの問いに「オーケー!ナイスな質問だ!それはね、クレバーだからさ!」としか答えが返ってこない以上、思念体は長門の手が届かない域にまでカルチャー研究を推し進め、その果てにこれしか無いとファンキーDJを選択したのだろう。
もっと百人一首とか枕草子とか素晴らしい文学的カルチャーもあっただろうに、と思ったが平安京ライクな思念体と言うのもちょっと扱いづらそうではあるので、あえて提案はしていない。
ちなみに朝倉はこのファンキーDJな思念体が決して嫌いではない様子、テンション高めに語彙を並べているだけなのに、いちいち可笑しそうにクスクス笑い。
面白いのかと尋ねても「んー、面白いって言うか、勢いで笑っちゃう事ってあるでしょ?」と言う回答。
そうなのだ、朝倉の笑いの沸点は小学生のそれと同じ水位、何となく勢いで来られてしまうと思わずクスリ、それを重ねに重ねられると思わず吹いてしまう、朝倉は大体そんな感じなのである。
その笑いの沸点の低さ故に朝倉は思念体の中では「笑ってくれる人」として人気が高く、お笑いにシビアな評価を下す長門の「姉御」と言う地位をますます確かなものにする助力となっていた。
最近では「クスクス涼子ちゃん」なる動画が思念体のネットワークコンテンツとしては人気であり、それに反して無表情な長門は「有希ちゃんにじっと見つめられるだけ耐久」と言う動画があったり無かったするのだが、その事実をこの二人のインターフェース少女が知る由もないのだった。
「涼宮ハルヒ、今からあなたを本格的にくすぐり始める。これは、あなたの思考が当該生命体に伝播するかを試すためのもの、必要な行為、いかがわしい気持ちは一切ないに等しい、協力して欲しい」
ハルヒに協力を求めながら、この行為の正当性を取り繕うように長門は自分自身に確認するようにして言葉を吐き出していた。
その言葉をキョトンとした表情で聞いていたハルヒ、すぐさままるで花が咲いたように笑顔になって、嬉しそうに腋の下をくすぐっている長門の手首を両手で包み込むと、キラキラと輝かせた瞳で。
「きょ、協力する!……えっと、こうすればいい?」
そう言いながらハルヒは腕を大きく広げて、ふとして顔を赤らめてあどけない眼差しを長門に向けた。
種々の様々な出来事に遭遇しても取り乱す事がない長門ではあったが、今回ばかりは胸がドキッとする事を隠し切れなかった。
同時に「この無垢な少女をくすぐる事が正しい行為なのか」と言う自問と、「くすぐったさを貪欲に求める無垢な少女を笑いに狂わせてしまいたい」と言うベクトルが反比例する思考が生まれる事を抑える事が出来ず、その2つの思考のはざまで長門は。
彼女にとってハルヒとは、宇宙の事柄のすべてを決定する権限を持って生まれた絶対者であり、それを観察しあるいは監視し、彼女に情報爆発を起こさせる事なく平穏に過ごしてもらう事を目的として情報統合思念体に送り込まれたその役割、その役割を実行する被対象者。
けれども、今の長門はハルヒに対して役割以上の感情を持って接しつつあり、その事をハルヒは気づいているのかいないのか明らかに好意を向けてくれている。
そして、そんな彼女に長門も。
それは何もハルヒが変貌した先ほどから始まった感情などではなく、それは随分と前から彼女の底流で確かな気持ちとして自然と芽吹き、今こうしている間にも確かに心の中に在り続けている。
その正体を長門には言葉で表現出来ない、まだ感情を扱うには幼すぎる長門にとっては十分に理解し切れていない事もあったが、それを認めてしまう事で自分の存在意義を否定する事になるのではないか、そんな風にすら思っていた。
だが、ハルヒの変貌により彼女が「くすぐって欲しい」と言う不純な動機を基底としながらも、ハルヒが確かな好意を向けてくれている今、長門は今まで自分の心にわだかまりのように存在し続けて来た感情の正体を明らかにする事が出来るような気がした。
「涼宮ハルヒに聞きたい」
「え?なにを?」
未だに顔は赤らめたままに小首を傾げる少女に、長門は聞きたい事があった。
それは自分自身の感情そのものでもあり、自分が今もここにいて、そしてこれからもここに在り続ける理由。
「あなたは、今、楽しい?」
何だかんだと言いながら長門は自分自身がSOS団での様々なイベントや時には冒険、あるいは今のこの状況を楽しんでいる事に気づき、同じく朝倉も長門に毎日こちょこちょとくすぐり虐められても何だかんだで毎日が楽しくて。
しかし、ハルヒはどうなのだろうかと、今まで、そしてこれからの彼女を取り巻く環境、人々、その毎日。
ハルヒはその問いに何も悩む様子もなく、文字通りの天真爛漫な笑顔で。
「うん!」
投稿日:2019/04/07(日) 22:16:45
お疲れ様です。朝倉のくすぐりすごい好きなんで楽しみです。
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