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2009/02/08(日)に投稿された記事
ミューカス症候群
投稿日時:20:55:23|コメント:0件|》本文を開閉
ディレクトリ:(未完成)涼宮ハルヒ - *ミューカス症候群
高校の時に右肩やっちゃってから随分とご無沙汰でしたが、ぶっちゃけ上半身が付いて行きません。
・・・今の中・高校生って強いねー
って言うかブランク14年あるんだから、ちょっとは手加減してくだちぃ・・・
一人、男の子がすげー真剣で、俺様のおちゃらけ柔道に「真剣にやれよ!」とキレて来てくれたのが嬉しかったな。
真剣に楽しむ事とふざけて楽しむ事の違いっつーのは、なかなか難しいモンじゃしのぅ。
まあ、武術や格闘技っつーのはホントの強さって何なのかしらん?って考えるためのモンだと俺は思ってるから、
ワイワイガヤガヤ楽しんで、真剣にやるトコにグッと力入れるって感じでいいんじゃねーの?とか思うんだけど、どーなんすかね。
つーか、なんか俺、体中アザだらけなんすけど・・・ひ弱じゃのぅ。
エロ小説です。
ハルヒ!のどーにゅーです。
わきわき!
俺様妄想ワールド大爆発!
どーでもいいけど、俺に書きためは無理だ!
校正かけて書き直してしまう・・・ああっA型体質・・・
A型ってインフルエンザじゃないよ!
まして、突如として世界が悪の組織によって支配され、突如として悪の怪人が至るところに現れて市民達を襲い始めるとか。
あるいは、宇宙からの飛来物の中にアメーバ状の奇怪な生命体が潜んでいて、一夜にして大都市が覆い尽くされてしまう、そんな事があるハズがない。
なにしろ、この世界には悪の組織や怪人達と戦ってくれる正義のヒーローもいなければ、その奇怪な地球外生命体を撃滅する画期的なアイデアを提案してくれるようなスーパー天才科学者すらいないのだから。
いるのは、凡庸たる俺たち一般人と、ごく一握りのスゴイ人たち。
そのスゴイ人たちであっても、一晩にして人間と見分けが付かない「んちゃ!」が口癖の少女型ロボットを作ったり、太陽エネルギーだけで巨体を動かすような世界防衛ロボットなんてシロモノは作れないだろう。
そうした荒唐無稽のスーパー設定がホイソレと転がっていないのが、この世の常というものだ。
どんなにひっくり返っても、コロンブスの卵が関の山。
仮にそんな悪の組織の超技術や、スーパー天才科学者のオーバーテクノロジーがあったとしたら、世界は一体どれだけの速度で変化していく事だろう?
この世界の秩序的に噛み合って寸分も狂いのない歯車の回転は、この宇宙が続く限り決して狂う事はない。
巧妙に組み立てられた『毎日』という仕組みの中で、今日も俺は流されるままの一日を過ごすのだろう。
今までの俺は、そんな事を思っていたに違いない。
いや、間違いなく俺はこの世界を心の底から信頼し切っていた。
この地球という星が太陽の周りをグルグルと回り続ける事や、明日の朝には必ず太陽が昇るという事と同じ事ぐらい、俺は安心し切っていたのだ。
半透明の灰色をしたアメーバ状の液体が街の至る所で見られるようになったのは、本当につい最近の事だった。
最初は塀や並木の幹に取り付くようにして。
ちょっと目を向けるとそこにある、そんな程度だったと思う。
この謎の半透明色をした物体がテレビのニュースで流れ出すようになったのも、つい最近の事。
人気キャスターの番組で紹介された時『異常気象で繁殖したのかな?』程度にしか思っていなかった。
その液体状の謎の物体は、最初はさり気なく、やがて点々と至る所に出現し、その存在が気になり始めた頃には路上の至る所に滲み出すようにして。
ついには、街中がその物体で溢れかえるようになり。
ついにテレビは、その物体の事ばかりを報じるようになった。
研究者が束になって解析しても、その物体の正体は『変形菌』と呼ばれるものの一種である事しか分かっていない。
毒性はなく、人体に有害な作用も一切しない。
ただし、既知の変形菌と明らかに違う点は、その量もさる事ながら人間の目で見ても分かるほどの高速な移動と変形。
そして、無臭ではあるものの、一体誰が最初に食したのかは分からないが、食べると若干の甘みがあるという事。
こんな物が街中を覆い尽くしているのだから、雪や氷ならともかくとして車や電車と言った交通機関は完全に麻痺してしまっている。
電信柱にまで登ったそれは、電線を伝って道路にビチャビチャと滴り落ちるほどになり、電線が切れる可能性を考えた電力会社は通電をやめる事を余儀なくされた。
もちろん学校も閉鎖され、休校と相成ってから早数日が過ぎ去ろうとしている。
街に繰り出そうにも店は軒並みシャッターを下ろし、家を出ればただ洋服が変形菌によって汚れるだけだ。
一日一回の配給で配られる缶詰という侘びしい食卓と、テレビもなくゲームもない完全に娯楽から隔離された自室で、すっかり読み飽きてしまった漫画をめくるだけの毎日。
俺ですら退屈だったのだから、あのハルヒ様が退屈でないハズがない。
学校を閉鎖され、部活動も機能を失った状態にあっても尚、SOS団という活動方針すら不透明な研究会にも満たない謎の組織は、変形菌さながらに沸き上がる我らが団長様、涼宮ハルヒの……
良く言えば『知的好奇心』、悪く言えば『暇だから探検ごっこしたい欲』によって、活動を再開する事となったのである。
「みんな、いい!?日本中に溢れかえる半透明の怪物体!これは明らかに普通じゃないわ!」
俺のベッドの上に仁王立ちし、腕を組んで声高らかに叫んだハルヒを見上げながら、俺は大きくため息をついていた。
この変形菌で溢れかえった状況を見れば、ハルヒの言うとおり正常とは決して言えない事態である事は間違いない。
日本の国家機能はほぼ麻痺し、俺たちの生命線である缶詰の供給もいつ途絶えるかも知れない状態だし、電気もテレビも電話すらも断絶された環境にあって、それでも俺はあえて言いたい。
「ハルヒ、確かにお前の言う通り、この変形菌の大繁殖は異常だと俺も思う。だが、なんで水着なんだ……?」
SOS団の活動拠点として選定されたのが、どうして俺の部屋なんだ、という点についてもツッコミを入れるべきではあったが、ベッドの上に仁王立ちしているハルヒが着込んでいるのは……
季節は確かに初夏であるし、それを着ていたとしても変形菌の発する湿度によって蒸し暑い環境にあっては、寒くもなんともないかも知れないが、都市機能が麻痺したとは言っても、ここは浜辺でもなければプールでもない。
にも関わらず、ハルヒが身につけているものはレインコートならまだしも、ビキニタイプの水着なのだ。
「だって、どうせ外に出たら、あのドロドロで汚れるでしょ?水着は濡れるための服装よ、こんな時のために存在すると言っても過言じゃないわ!」
水着の発案者が、果たして変形菌で街中が覆い尽くされる事を想定していたかどうかすら疑問ではあるが、どうやらハルヒにはレインコートという選択肢は存在しないらしい。
確かに道路は、踝(くるぶし)の辺りまで変形菌の『水位』が上昇し、まさに洪水さながらの状態ではある。
しかし俺は声を大にして言いたかった。
水着はないだろ!
「確かに涼宮さんの言うとおりです。街はもはや変形菌の巣窟と言っても良い状況ですし、水着を日常着として着用するという選択は十分に機能的と言えるでしょう」
SOS団のイエスマン、古泉はにこやかに言い放つと「ね?」と俺にウインクなんてして見せてくる。
一体全体、俺にどういうリアクションを返して欲しいと言うのか、『ワオ!その通りだよイツキ!』とか両腕を広げてオーバーリアクションでもしろとか言うんじゃないだろうな。
その内、古泉さんの話しにうなずいたら腹筋が引き締まっただのと言わされそうで、それはそれで怖いものがある。色んな意味でな。
「水着は現環境を歩行により移動する場合において有用と思われる。ただし、防御性に欠けるため、常用する事は推奨しない」
宇宙の管理者謹製のアンドロイド長門までもがハルヒの意見に賛同する。
しかし、その長門が着込んでいるものは……学校の制服だ。
ハルヒではないが、この変形菌に覆い尽くされて水泳でも興じなくてはならない状況の中、レインコートも傘もささずに一体どうやって俺の家までやってきたのだろう?
……まあ、そんな質問は無粋なんだろうな。
仮に疑問を口にしたところで『飛んできた』とか平気に言いそうだから困ったものだ。
しかも、彼女の言葉が真実であるという点において、水着姿のハルヒよりも一枚も二枚もうわてなのかも知れない。
それにしても、外は謎で充ち満ちているものの、俺の部屋にも謎が充ち満ちている状態は一体どうなのだろう?
むしろ、外を満たしているドロドロは変形菌という正体が分かっているから良いものの、室内でハルヒを取り囲むように絨毯に腰を下ろすメンバーの正体がイマイチ掴めていない有様を思えば、こちらの方が不可思議レベルは群を抜いている。
ちなみに朝比奈さんは、彼女を迎えに行った長門から聞いた話しによれば……
家から出た途端、足を滑らせて転倒し、顔から変形菌の群の中へ突っ込んだのだと言う。
長門の言葉をそのまま引用すると『ものすごい事』になっていたとか何とか。
何とも不憫なお方だ。
今頃は風呂場で泣きべそでもかきながら髪の毛に付着したドロドロをそぎ落としている頃だろうか。
俺の家にはかろうじて通っている水道水が、朝比奈さん宅では断水していない事を祈るばかりだ。
長門と古泉、二人の賛同を得て、ホレ見た事かと俺に勝ち誇った視線を向けるハルヒ。
俺は心の底から古泉が水着を着用し始める可能性を危惧しつつ、大きくため息をついて頭をうな垂れて見せた。
「さて、水着の有効性も立証できた事だし、行くわよ!」
「……どこにだ」
水着が何に対して有効に作用したのかは全く分からないが、ハルヒの無計画な発言に俺は間髪入れずに口を出してしまう。
俺の言葉を聞いたハルヒは、まるで『あんたバカなの?』みたいな呆けたような表情を浮かべて、すぐにフフンと鼻で笑う。
「決まってるでしょ?このドロドロの発生源によ!」