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2009/02/13(金)に投稿された記事
藍×紫 紫様のくすぐりエクセキューション・ラビリンス その2
柔らかな耳の先に指先を当てると、その刺激に耐えられない様子で紫様の小さな肩が小さく震えた。
そのまま指を耳の縁をなぞり、うなじへと指を遊ばせる。
私の指から送られる細微な刺激の一つ一つに、私の愛する主の体が正直に反応を繰り返す。
まるで、数千年という時を経てきた事すら忘れさせるような、きめの細かな肌。
そこに爪先をすぅっと走らせると、むず痒いのだろうか、可愛らしく首をすぼめる。
まるで愛し合う者同士の愛撫のように、長い時を一緒に過ごしてきた私にとって、知らない所がない紫様の首筋に柔らかな戯れを与えていく。
大きく見開かれた紫様の瞳が私の顔を見つめていた。
透き通るような濃い紫色の瞳、口は細く開かれて濡れた唇が細かく震えている。
「……ら、ら、藍…や、やめ……やめなさ…い……」
震える声で言う。
愛らしい声だ、私は思う。
「紫様、怖いのですか?」
尋ねながら、そっと口元を耳へと近づける私。
ふっと細く吹き出した息を紫様の耳に吹きかけると、顔を背けて必死に耳への刺激から逃れようとする。
紫様はこの手の刺激にめっぽう弱い。
子供の頃から紫様の側にお仕えして、数千年という時を共に生きてきた私だからこそ分かる。
大妖怪として名を馳せて、神隠しの主犯とまで言われる幻想郷のヌシとも言える紫様の唯一の弱点。
再びふっと息を吹き付ける。
乱れた金色の髪の毛の間から垣間見える耳に、再び息が悪戯をする。
「ひっ……ら、藍……!」
耐えかねたような声、たった2回しか息を吹きかけていないのに耳は真っ赤に染まっていた。
日頃の紫様からは想像もできないほどに敏感な体、汚れた事のない体……
「ご安心ください。すぐに楽しくなります……楽しくて何も分からなくなってしまうぐらいに」
そう言いながら、耳元からそっと口を遠ざけた。
屈めていた体を起こした私は、そっと立ち上がる。
ほっとしたような表情を浮かべる紫様は、私が立ち上がった事で空中に浮かぶ自分の分身に再び視線を向け、固まった。
驚きの表情とは、おそらくこの事を言うのだろう。
二つの愛くるしい瞳を見開いて、口は驚きに大きく開かれている。
自分の体を鏡に映したような、紫様の分身。
それまでの動揺から、しっかりと見ようともしなかったのだろうか、紫様は分身の身につけている衣服に気づかれた様子だった。
衣服の色はいつもと変わらない、紫様の名と同じ紫色。
その敏感な体を守るように幾重にも重ねて着込んでいるお着物と色合いは同じであるけれど。
「…や、やだっ……ちょ…ちょっと藍!な、何この…は、恥ずかしい……」
一気に顔を赤くして、ご自分の身を覆っている衣服を隠そうとするかのように体をよじり始める紫様。
しかし、体の周囲を取り囲む空間は牢獄のように紫様の体を拘束し、微動だもしない。
紫様の着込んでいる衣服、それには着物ならばある事が自然であろう袖がない。
博麗の巫女が着ている巫女装束ほどには開いていないけれど、大きく肩まで晒された二本の腕が、必死にその露出から身を隠そうとヒクヒクと動き回っている。
その衣服の裾はちょうど紫様のお臍の辺りまでしか丈がなく、綺麗に形が整った腰回りの肌色がはっきりと見て取れた。
腰には紫色の薄い布が巻き付けられているばかりで、両足は太ももの付け根近くまでを大気に晒している。
綺麗な両腕は肩の高さまで持ち上げられて、両足も肩幅ほどに広げられて、布団の上に伸ばされて。
仮にその姿を形容するとしたなら『大の字』という言葉がもっとも相応しいだろう。
「藍!や……ちょっ…離しなさい!藍…藍っ!」
必死の表情で私の名前を呼ぶ紫様。
しかし、私は何度名前を呼ばれたとしても、紫様の体を自由にする気などなかった。
何しろ……
「紫様、大丈夫です。もうじき何も分からなくなってしまいます。ふふ……それは、楽しくて、楽しくて」