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2009/04/10(金)に投稿された記事
パチュリーブートキャンプ その1
投稿日時:03:18:48|コメント:1件|》本文を開閉
ディレクトリ:東方 - パチュリーブートキャンプ
この気持ちを誰かに伝えたくて、私の心にお住まいのエドモンド岡沢さんに話しを聞いて頂きました。
俺様「おみくじが白紙でした!でも、白いピュアなハートには、これから色んな色に染めて行けるんだよって、名無しさんが言ってくれたんだよ!」
エドモンド岡沢「それは良かったですね。ところで、エロ小説を書けよこの野郎!てめぇぶっつぶすぞ!!」
俺様「相変わらず無駄ギレしていらっしゃる!?」
そんなエドモンド岡沢さんのご神託により、パチュリー先生です。
ワンモアセッ!
コメへのご返事は・・・ごめん、もうちょい待って・・・
本文章は「上海アリス幻樂団様」により制作されたシューティングゲーム「東方Project」の二次創作物です。
倒すことができない不死のモノ、倒したとしても周囲に重篤な被害を及ぼすモノ……
危険とされて、幻想郷においても自由を獲得するに至らなかった妖怪たちの行き着いた場所は、1ページ毎に複雑に書き込まれた封印の契約書。
紅魔館の地下に、眠るように鎮座する大図書館の奥底には、そんな禍々(まがまが)しい書籍が収められた本棚が無数に存在していた。
この世に生を受けて100年と幾ばくかの時を経た彼女ですら、その本の全てを把握しているわけではない。
紅魔館が作られたのがいつなのか、一体、この書籍がどうやって集められたのか。
その全容を知る事は、あまりに時が流れすぎていて不可能となっている現在、この大図書館を統括する大魔法使いパチュリーの魔力でしか、その危険性を推し量る事は出来なかった。
その本を開く事すら禁じられている物すらある中、その図書館にある全ての書籍を整理して、その1つ1つに確実な意味を見いだし続ける事。
永久と呼ぶに等しい時間の中で、彼女が見つけ出した『仕事』は、今日も相変わらず続けている。
そんな、大量の本に囲まれて生活するパチュリーには悩みがある。
それは、昨今――それは昨今と呼ぶにはあまりに長い、しかし彼女にとっては、つい最近の出来事だが――彼女の大図書館を訪ねて来るようになった、若い魔法使いの事。
その魔法使いは、図書館に納められた本を勝手に持ち出してしまう。
巨大な図書館は、その奥行きなど計り知れず、そうした危険な書籍が存在する場所には『迷宮の魔法』を施してあるものの、数百年の時を経て集められた書籍が持ち出されてしまうのは、何とも解せない思いがある。
既に口が酸っぱくなるほど、その魔法使いに注意をしても一向に言いつけを守る様子はない。
最初は月に数回、その内に週に数回、今ではほぼ毎日のように大図書館へやって来る彼女。
最初は苦々しく思ってばかりだった存在は、その明朗活発な彼女の性格と相成って、いつの間にか好意にも似た感情を抱き始めるに至っていた。
彼女と箒(ほうき)で空を飛び回ってみたい。
一緒に図書館の外へ出かけて、彼女と一緒に遊んでみたい。
だが、その願いはパチュリーには叶える事は出来そうになかった。
地下に位置する図書館には、日光はほとんど当たらない。
明かりと言えばロウソクと、朝にだけ差し込む陽の光だけ。
そんな環境で、かなりの年月を暮らしてきたパチュリーの体はすっかり弱り、大魔法使いと呼ばれる所以ともなった極大魔法の呪文を全て口にする事すら出来なくなっていた。
極大魔法……それは、星一つを消し去るほどの大破壊や、生物の命に関わる様々な代理行為を行うために作られた、過去の禍々しい遺産。
ほとんどが、すでにパチュリー以外では扱えなくなっている現状では、それらの魔法を使う事は永遠にないだろう。
逆に言えば、呪文を唱えられない事を僅かに喜んですらいた彼女だったが、自分の体力の無さを何とかして是正したいと思い立つ原因は、今までに感じた事がない不思議な感覚。
若くして魔法使いとしての才能に目覚め、若くして『捨食(しゃしょく)の魔法』と『捨虫(しゃちゅう)の魔法――不死の魔法』を覚えた彼女にとって、魔理沙という魔法使いとの出会いは今までにない感情を芽生えさせるには十分だったのかも知れない。
しかし、体を鍛えると言っても、この大図書館には運動ができるような設備もなければ、彼女がそれを行う自信もない。
無理矢理にでも動こうとすれば、持病のぜんそくで息が続かない。
そんな状態の彼女が、その魔法書と出会ったのは偶然の中にも必然性すら感じさせた。
その魔法書に封じられる妖怪は、リーティムカータムという名で呼ばれ、元は人類が文明を獲得して間もない頃、極めて危険な妖怪として封じられた事しか分からない。
一体いつ、誰が封じたのか。
どうして封じられなくてはならなかったのか。
その書籍に封じられる妖怪についての記録は一切なく、パチュリー自身も全くと言って良いほど知識はなかった。
ただ2つだけ確かな事がある。
1つは、数千年という時を経て、その妖怪自体の力が非常に弱まっている事。
そして、1つは……
今日もパチュリーは大図書館の奥底の、小さな小部屋の扉をそっと開く。
鉄で作られた部屋は、何の目的で作られた場所なのかは分からない。
その小部屋は、周囲の壁を鉄の板が多い、2つのベッドと、1冊の本が収められた小さな棚だけが配されていた。
足を忍ばせるようにして部屋に入った彼女は、扉をそっと後ろ手に閉める。
ギィィィ……ガチャン。
鉄が軋む音は、その部屋がかなりの年代を経た場所である事を、如実に物語っているようだった。
この部屋に入った時、この鉄の扉には鍵が自動的にかけられる。
この扉を再び開き、外へ脱出するためには、この鍵を外すための特別な方法が必要だった。
パチュリーの背丈より随分と高い天井からは、1本の錆びた鎖が垂れている。
この鎖を十分に引き下ろす事で、何かのカラクリがあるのだろうか、扉の鍵を外す事が出来る。
引き下ろさなくてはならない鎖の長さはパチュリーが経験した限りでは3メートル程度だろうか。
鎖を引き下ろすだけでは、体力を付けるための運動にはならないのではないか。
あにはからんや、この鎖を引き下ろす作業は決して簡単なものではない。
それは、何も鎖がひどく重かったり、ひどく力を入れないと引き下ろせないという訳ではなく……
「……」
部屋の中に突如として怪しげな光りが溢れ始める。
それは緑色の光りで、その光源は棚に収められた一冊の本である事は明らかだった。
その光りが少しずつ強まっていく中、パチュリーは少し慌てて天井から垂れた鎖に手をかけた。
ザラザラとした鉄錆の感触、その鎖をグッと握りしめた彼女は何かを待つように……
それでいて、何かを警戒するような若干怯えた視線を周囲に飛ばし始める。
ひどく落ち着かない様子でキョロキョロと、その顔には恐怖と期待が入り交じったような、複雑な心境が露わになっていた。
ビチャビチャビチャ……
突如として聞こえたのは、何やら肉塊でも床に落としたかのような生々しい音。
一体その音が何なのか、パチュリーはそれを理解している。
それは、恒例の合図のようなものだったのかも知れない。
投稿日:2009/04/10(金) 08:54:54
ぱちゅりーのくすぐりだ~つづきがたのしみ~
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