インラインRSSがどうも動作しなくなったみたいなので、RSSへのリンク追加しました
このサイトに掲載されている作品を、無断で掲載・転載する事を禁止します。
Copyright 2007- C Powered By FC2 BLOG
生きてるけど、今は家族のことを最優先中!
「くすぐりの塔」はキャンサーさんから作品が届き次第、ちゃんと更新していきます!
(今は公開させていただいた作品が手元に届いているすべてです)
ご連絡:キャンサーさん、何度かメール送っているから、ご返信くださ~い
2009/04/12(日)に投稿された記事
パチュリーブートキャンプ その2
投稿日時:23:12:05|コメント:0件|》本文を開閉
ディレクトリ:東方 - パチュリーブートキャンプ
うーん・・・やっぱり日本酒はおいしいぜ。
あと、自分の好きな所から書いて、後で順番を入れ替えるってアイデアを某スレッドでもらいました。
ありがとー
本文章は「上海アリス幻樂団様」により制作されたシューティングゲーム「東方Project」の二次創作物です。
最初は臭いもそれほど無いが、次第に生臭い異臭が立ちこめ始めた。
リーティムカータム、それが本来どのような姿をしていたのかは分からない。
元からこのような肉塊のような姿だったのか、それとも時間の経過によって力を失い、このような形に成り下がってしまったのか。
そして、一体この妖怪はどのような目的で『その行為』を行うのか……
肉塊は瞬く間に床を覆い尽くし、パチュリーの足下にもさざ波が押し寄せるようにして赤黒い肉の膜が広がっていく。
その至る所では、何かが脈打つようにしてドクンドクンと蠢き、その一面の肉の床の一部が徐々に人間の親指程度の太さのヒモのような形を象っていく。
(……始まる)
パチュリーの顔に恐怖と、何か怯えたような苦笑いが浮かんだ。
一体これから何が始まるのか、自分の身に一体どのような事が起こるのか。
全て彼女は良く知っていた。
パチュリーは、この時を待っていたとばかりに天井から垂れた鎖を両手でギュッと握り、少しずつ下へと引きずり出していく。
ジャラジャラジャラ……
重い金属音が狭い小部屋の中に反響し、鎖の先端は床へ到達してとぐろを巻き始めた。
ドクッドクッドクッ……
鎖を引きずり出しながら、パチュリーの心音が確かに強くなり始めていた。
いつ来るのだろう……
一体、今日はどこをやられるのだろう……
それは奇妙な事に恐怖と混じって、淡い期待のようなものも混ぜている。
これから彼女に行われる行為には痛みはない。
最初は少しだけ甘い感覚、しかし、継続的に続けられると苦しみへと変わってしまう。
誰にも見られたくない、彼女の心腹の友でもあるレミリアにも、図書館で秘書をしている小悪魔にも、そして、魔理沙にだけは絶対に見られたくない。
だらしなく悶え狂う様を見られたら、魔理沙は一体どう思うのだろう。
その時、自分は一体どんな顔で、一体どんな言い訳をすれば良いのだろう。
そう思うと、ひどく恐ろしかった。
鎖を引きながら、どこから来るかも分からない『それ』を待ち続ける。
今日は一体どこから来るのか。
そして、どんな事をされるのか……
じりじりと待ち続ける事以外に方法のない彼女は、思わぬ場所に気配を感じて「え……?」と、自分のスカートの裾に視線を落とそうとした、その時。
「ひゃはっ!……くっ…!」
突然、パチュリーが目を大きく見開いて大きく体を仰け反らせる。
指先から一瞬力が抜け、鎖を握っていた手を離しそうになるが必死にそれを堪えた。
分厚いローブの裾から入り込んだ1本の触手が、彼女の脇腹の皮膚を直に撫で始めたのだ。
今まで洋服の上からサワサワと比較的優しくくすぐられていた彼女にとって、それは残酷なほど強烈な刺激となって全身を貫いていく。
触手は身にまとうヌルヌルとした粘液を皮膚に擦り込むような動作を繰り返して、彼女の右脇腹ばかりを付け狙い続けている。
「くぅっ……!ふふ…ふふふふふッ……!あっぁ…あっ、わ、そこはぁッ……!」
ぬるぬるとした粘液で皮膚が汚されていくのが分かる。
その粘液の上で、あたかも細い舌が敏感な皮膚を舐め回すような感覚に、皮膚の下を走る神経が翻弄されてしまう。
今日も、いつもと同じく洋服の上から愛撫に近い刺激だけが送り込まれてくるだろうと高をくくっていた彼女は、その未経験のむず痒さを一体どうやってやり過ごせば良いのか、全く見当も付かなかった。
鎖を両手でギュッと掴み、脇腹に加えられ続ける刺激に耐えながらジャラジャラと鎖を引き下ろす。
何度、鎖を離して床に体を擦りつけようと思っただろう。
一国も早くくすぐりから逃れたい、この自分を笑わせようとする我慢のできない刺激を引き離したい。
「ふふふふふっ…くくくッ!ああっ…い、あははははははッ…ぁッ…んぐぅッ……!」
すぐにでも大声で笑い出したいところだが、ここで笑ってしまったら立ち直るのに随分と時間がかかってしまう。
それは、この部屋を発見して日常的に、くすぐりによる鍛錬を繰り返してきた彼女にだから言える経験則でもある。
笑いをかみ殺して、唇をギュッと噛みしめながら脇腹へのくすぐりを我慢する。
同時に力の入らない腕を必死に引き下ろして、鎖を少しずつ引き出していく。
重たく感じる鎖、錆び付いてザラザラとした感覚が手の平に広がっていく。
一体どうしてこんなに鎖が錆びているのか、そして、こんな図書館の奥底にこんな部屋があるのか。
パチュリーにはその全てに一切の答えを持っていないが、ただ一つだけ確かな事は、この鎖を全て引き出さなくては、このむず痒い刺激から逃れる事はできないという事。
「くくくくくッ……あぁっ…重いぃ…ひひひひひひひッ!」
普段の彼女の力であれば、それほど力を入れなくても引き出せるだろう鎖。
しかし、脇腹をくすぐり回されて力を入れるに入れられない状態では、まるで鉛の塊でも引きずっているように鎖が極端に重く感じる。
早く引き出してしまいたい、早く脱出してしまいたい。
その気持ちとは裏腹に、この部屋に入ったのは彼女自身の意志でもあり、願いでもあった。
走り回ろうにも持病の喘息は彼女に激しい運動を許してくれない。
何か運動を……と思っても、強い日差しの下に出ただけで目眩を覚えるほどに体力を失っていたパチュリーには運動らしい運動など出来そうにはなかった。
この部屋を初めて見つけた時に感じた、異様な妖気と異質な感覚を今でもはっきりと覚えている。
一体、この部屋がどんな役目を持っているか、そして棚に封印された魔法書が一体どうしてここに安置されていたのか。
何もかもが一切の謎のまま、ただいつだったかに聞きかじった浅い知識から、パチュリーは自分にも出来る体力強化法を「リーティムカータム」という妖怪に見いだした。
『笑い』という行為は健康に繋がる、それならば……
「くひぃッ!ふふふふふふッ……!あっ…あ、や、やだっ!ちょっ…ちょっひひひひひひひひひひ!!」
回想が突如として途絶え、思わず彼女は身もだえて鎖を手から離してしまう。
せっかく引き出した鎖がジャラジャラと音を立てて天井へ引き上げられている様を見て、慌てて鎖に再び手をかけるが、その顔には未だに笑いの色が浮かび続けていた。
「あひひひひひッ!わ、腋ぃッ!くくくくくくくッ!くひゃっ!?わ、腋はぁ……ッ!」
必死に掴んだ鎖、伸ばされた両腕。
その左腕の付け根に位置する部分の布地がモゾモゾと蠢いている。
鎖は適度な力で天井に引き戻ろうとしている。
結果、それを手で支えるためにはどうしても腕を上に上げて、鎖を下へ引き下げようとする力を加えなくてはならない。
僅かに開かれた腕の付け根、そこに洋服の裾から入り込んできた1本の触手が割り込んできたのだ。
脇腹を直に撫で回されるだけでも我慢できないのに、腋の下を直接撫で回されては堪らない。
笑い続けて敏感になったパチュリーの体を、腋の下をくすぐられる激しい刺激が暴れ回るようにして貫き、何度も鎖から手を離してしまいそうになる。
しかし手を離した瞬間、鎖は自動的に天井へと引き戻され、再び地獄のような責め苦に耐えながら引き出さなくてはならない。
それを思うと、手を離すわけにも行かず、手を離した所で何も状況が改善されない事を彼女は良く理解していた。
ここでくすぐられる腋を強く閉じた所で、結局再び腕を上に上げなくてはならない。
しかし、ぬるぬるとした粘液を腋の下に塗り込まれ、柔らかな皮膚をグニュグニュと揉み回される刺激を受け入れられるほど、パチュリーはくすぐりに強くはなかった。
「ひゃはッ…はひぃぃッ!腋はダメよッ…!腋はぁッ!あひひひッ……!」
笑いが吹き上がり、肩の力が何度も抜ける。
体中がさらに熱くなり、汗が全身から滲み出し、布地と皮膚がペトペトと張り付く。
勝手に痙攣するように跳ね上がってしまう体を抑える事も出来ず、ただ僅かに開いたままの腋の下の中を1本の触手にいじり回されるのを甘んじて受ける事しかできない。
いよいよ必死になって、鎖をぐいぐいと引き出しにかかるパチュリー。
しかし、それを察知でもしたかのように腋の下の中では触手が至る所をグニグニと這い回り、その度に身が砕けてしまいそうな激しいむず痒さが広がっていく。
「はひゃひゃッ!はぁ…くふふふふふふ!あっ…ダメよ!ダ、ダメぇぇッ!あぅぅッ!くひひひひひッ!」
彼女の口から吹き出してしまう笑いが激しくなり始めている。
今まで激しくくすぐったくてもかろうじて耐えてきた刺激は、彼女の体を狂わせつつあった。
目尻には涙が溢れ出し、額からは汗が幾筋も頬を伝っていく。
全身がひどく熱く、長時間湯船に浸かったかのように火照って仕方がない。
それに加えてヌルヌルと腋の下の皮膚を弄(もてあそ)ぶ触手は『笑い』を彼女に強要し、絶え間のない動きで彼女をおかしくさせようと躍起になっているように思えた。
脇腹では相変わらず触手がグニュグニュと敏感な皮膚を撫でまわし、時にはグリグリと皮膚を転がすような動きでくすぐったい感覚を次から次へと生み出している。
たった2本の触手、今日はいつもと異なり脇腹と腋の下の2カ所しかくすぐられていない。
いつもであれば、十数分もあれば鎖を全て引き下げて扉の鍵を外せるはずなのに、今日はいつも以上に時間がかかっているような気がした。
何とかして、一刻も早く鎖を引き出さなくては。
彼女は焦りにも似た感覚を覚えて、両手で強く鎖を引き下げ始める。
時折、腕を大きく開いた反動で触手が腋の下の奥底を突き、ビクリと背中を跳ね上がらせても、必死に鎖をグイグイと引き下げ続けた。
あまりにくすぐった過ぎる。
皮膚を直接刺激される事が、こんなにも耐え難いものだったとは。
パチュリーの顔に真剣さと、それを上塗りしてしまう笑い、そして必死さが色濃く浮き上がり、流れ出す汗がピチャピチャと床を覆い尽くしているリーティムカータムの肉膜に滴っていく。
「ぎひひひひひッ!も…もう少しぃいひゃひゃひゃッ!もう少しぃッ!!」
彼女の記憶が定かであれば、これだけ鎖を引き出せばそろそろ鍵が外れても良いはずだ。
腋の下の中をかき混ぜるようにして翻弄する触手、今にも手を離して床に転げてしまいそうだった。
一度、床に転がってしまえば、後は笑いの坩堝(るつぼ)が待ち受けているのは容易に想像できる。
そこから立ち戻るためには、相当の気力と時間、そして覚悟が必要である事を彼女は今までの経験から良く知っていた。
もう少しで鍵が開く。
この地獄から逃げ出す事ができる。
しかし、それは唐突に起こった。