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2008/01/13(日)に投稿された記事
夏美をこちょこちょ おさかな
投稿日時:15:01:50|コメント:0件|トラックバック:0件|》本文を開閉
おさかな、おさかな?
わきわき!
仄かに温かい液体の中で、私は静かに時が流れるのを見つめていた。
時計もなく、薄暗い部屋の中では、どのぐらいの時が経ったのかすら分からない。
もしかしたら、まだ数分しか経っていないのかもしれないし、もしかしたら、何日も経ってしまったのかもしれない。
怪我……?
私が?
クルルに操作された記憶の中を探ってみるが、どうして、ここに自分がいるのか。
まして、どんな怪我をしたのかすらも思い出すことはできない。
透明の液体の中、私は静かに、自分の体が完治することを待つことしかできない。
ふわふわと浮かぶような感覚は、まるでゆりかごのようで、時折、ウトウトしてしまう。
温かくて、まるで、誰かに抱っこされているみたい。
ふと、肌の上に走っていたヒリヒリとした感触が消える。
その時、耳元で電子音が鳴り、私はハッと顔を上げた。
『ピッ――プロテオームコントロールによるヒーリングが完了しました。これより、マイクロマシンによる皮膚の異物除去フェーズに入ります』
……よく分からないが、どうやら、私の体への治療が、別のモードに切り替わったようだ。
おそらく、今までどおり、少し肌がヒリヒリする程度なのだろう。
そう思い、ゆっくり目を閉じる。
その時だった。
両手首と両足首を何者かに掴まれる感覚。
驚いて目を開くと、何かチューブのような物が、水の上の方から伸びている。
な、なにこれ!?
動揺を隠しきれず、違和感を感じる両手足を見る。
いぶし銀のように鈍い銀色に光るチューブ。
それが両手足に巻き付いて、私の体を大の字に拘束しようとしている。
「ちょっと!な、何これ……」
声を上げるが、室内には誰もいない。
しかし、私の問いかけに答えるように、再び電子音が耳元で鳴った。
『ピッ――マイクロマシンによる治療は、若干の弱い刺激を感じる場合があります。そのため、的確に治療を行うため、手足を固定させていただきました』
「あ……あ、そ、そうなんだ……」
ほっと胸を撫で下ろす。
でも、痛みとかはあるのだろうか?
不安を感じながら、私は機械に体を委ねる。
両腕は肩の高さまで持ち上げられ、両足も大きく広げられる。
機械の力は強いが、決して痛みは感じない。
「……どのぐらいの時間、続くの…?」
『ピッ――程度によりますが、長くても15分を想定しています』
15分、か。
まあ、15分ぐらいだったら。
そんなことを思った私は、静かに治療が始まるのを待つ。
数秒ほどして……
『ピッ――これより開始します。なお、治療に専念するためシステムのAIは、ヒューマンインターフェースの提供を停止します。よろしいですか?』
「へ……?あ、うん……?」
とりあえず、よく分からないので、私は相づちを打っておいた。
その次の瞬間、上の方で「ポチャポチャッ」と、何かが水に落とされるような音。
なんだろう?
と思う間もなく、私の目の前に、小さな魚のような物がヒュルヒュルと泳いできた。
それは、メダカをもっと小さくしたような……
でも、その魚のような物は透き通っていて、中に、チラチラと光りが点滅しているのが分かる。
熱帯魚みたい。
そう思った次の瞬間、私は突然の刺激に思わず声を上げてしまった。
「うぎぃっ!?」
小さく弱々しい、何かがつついて来るような感触。
それが、私の二の腕から、脇の下の辺りに無数に生まれる。
「ぎひひっ!な、何ッ!?ぷひゃっ!?」
慌てて視線を送ると、私の右腕に透明な魚のような物が、数え切れないほど群がっている。
それらは、二の腕から脇の下にかけて吸い付いて、肌の上でモゴモゴと口を動かしているみたいだった。
「くひっ…!くく…っ!……はひゃぁッ!」
こ、これ……くすぐったい!
私はそうでなくても、くすぐったいのに弱いのに……
もちろん、そんなことなど知らない魚の群れ。
魚は、その数を増して、次々と私の体に吸い付いてくる。
「うひゃひゃっ!…きひひひっ!!…ちょっ!ちょっと!!…くひぃッ!」
脇の下の柔らかい皮膚に、魚の群れが次々と潜り込んでくる。
魚の1匹1匹は小さいが、その表面はツルツルとしていて、所々にデコボコの凹凸があるみたいだった。
その凹凸が、敏感に皮膚の上を撫でたり、つついたり……
それだけでも、ものすごいくすぐったさを感じてしまう。
「…あひゃっ!くふふっ……いひひひひひっ!」
閉じなくちゃ!
腕を閉じなくちゃ!
そう思い、腕に力を入れるが、腕は固定されていて動かそうにも、ピクリとも動かすことができない。
それを良いことに、魚たちは私の脇の下の中で、戯れるようにして動き回っている。
「ぐひひひッ!…あぅッ……わ、わ、脇はッ!」
右の腕に群がっている魚たち。
しかし、上の方からは次々と、ポチャポチャと何かが水の中に放り込まれる音が続いている。
次々と泳いでくる魚たち。
「うひゃひっ!!ちょ…多いって!多すぎッ……くはははははははは!!」
左の脇の下にも次々と魚たちが潜り込んでくる。
いよいよ、我慢できなくなった私の口から、大きな笑い声がほとばしってしまう。
「うひひひひひッ!ちょっとッ…あははははははは!あははっ…ひぃぃ!!ぷはぁっ!?あはははははははッ!!」
肌の上を、突っつくみたいにして、私にくすぐったさを送り込んでくるもの。
プチップチッと皮膚を優しく、ついばむもの。
モゾモゾと肌に頭をねじ込むように、グリグリと刺激するもの。
その動きは千差万別だったが、1匹として、くすぐったくない動きをしない魚はいない。
「あはははははははは!あはははははは…くふふふふっ……わ、脇ダメだってッ……あははははははははは!!」
くすぐったいすぎる!
閉じることが許されない脇の下の中で、狂ったように舞い踊る、小さな魚たち。
その動きが、その刺激が、私の心をかき乱し続ける。
「ひははっ!ちょっと!いい加減に…ッくぷっ!うひひひひっ!ちょっ…ちょっとぉぉ!!ひゃははははっ!!」
脇の下から脇腹へかけても、次々と魚たちが吸い付いてくる。
背中にも、首筋にも、お尻にも。
無数の魚たちが取り付いて、皮膚をいじくり続けている。
「ぎゃひひっ!?くひひひひっ……分かったぁぁぁぁ!分かったからっくひひっ!分かったからぁぁぁぁ!!あはははっ!!あーっはっはっはっ!!」
何も分かっていないが、もう分かった!
もう、どれだけくすぐったいか分かったから!
もう分かったから、せめて……
「うぎゃひひっ!!わ、脇だけはぁぁぁ!!脇だけはっ…あはははははは!」
脇の下への攻撃。
脇腹や、太ももへの刺激も確かにくすぐったいが、脇の下への刺激は常軌を逸している!
柔らかい肌に、そんなに体を擦りつければ、くすぐったいって分からないの!?
もっと数を減らしてよ……
「あはははははははははは!!脇はぁッくふふふっ……脇はダメだって!へぁひひっ!!脇ダメ!ホントだって!ホントだってばぁぁぁぁあはははははは!!」
なんで脇の下ばかり!?
しかも、こんなに沢山の魚たちが、どうして!?
「あはははははは…ッ!ダメだって!うひひひひっ!ちょっ!いい加減に…くははっ!ちょっとぉぉぉ!!ダメだって言ってるでしょぉ!!」
脇の下への強烈なくすぐったさもさることながら、脇腹や太もも、首筋と腹部へ送り込まれるくすぐったさも、私の体を狂わせる。
激しいくすぐったさ、激しい笑いの衝動。
どれだけ耐えても、どれだけ我慢しようとしても、一度笑い始めてしまうと止めることはできなかった。
「ぎゃははははははははは!ぐぎゃあひひひっ!うぎぁくひぇぇぇ!!!ほんひょひぇぁああ!!うひぇひひひひひひひひ!!」
言葉を出そうとしても、全身から送り込まれる刺激に気づいてしまうと、さらにくすぐったさが増してしまう。
言葉は言葉にならず、何とかして身を縮こまらせようと、全身に力を入れる。
しかし、拘束された両手足は動かすことを許されず、一番隠したい脇の下を閉じることもできない。
「あぎゃひぁああはははははははは!うひひっ!うひひひひ!うひゃひひぁあははははぁはははははははっ!ははっ!はははははははは!!」
なんで!?
なんでやめてくれないの!?
おかしいってば!
もう無理!
本当に無理だってば!!
頭の中を駆けめぐる、くすぐったさへの絶望と怒り。
しかし、その中にも笑いという甘い感覚が入り交じる。
狂い始めている体と心、すさまじいくすぐったさの中で、私は新たなくすぐったさが加わった事を敏感に察知してしまった。
もう笑いたくないのに……
どうして?
ひどいよ……ひどいよ!
「ぎぁぁぁぁくはははははははははははは!あひゃうひぃぁぎぇああぁぁあ!!」
足の裏に吸い付いた魚たち。
それが、私の脇の下に勝るとも劣らない弱点である、足の裏の皮膚を刺激する。
なんで!?
どうして!?
もう止めてくれたっていいじゃない!
くすぐったいのに……
もう、こんなにくすぐったいのに!!
もう笑いたくないのに!!
「うぎぁはははははは!!ぎゃぁぁはははははははッッ!!あははっ…あははは……あはははははは…ッッ!!あはははははははははは!!!」
くすぐったすぎる!
脇の下へのくすぐったさと、足の裏からのくすぐったさ。
二つの、特にくすぐったさに弱い部分から流れ込む刺激は、確実に私を狂わせていく……
「ぎゃぁあああああ!!うぎゃあはひっィィ!!ぎゃへぁああはははは!!ぐひゃぁははははははは!ひぬぅぅぅぐびゃあははははは!!」
死んじゃうよ!
本当に死んじゃうって!
くすぐったすぎて死ぬなんてイヤァァァ!!
「わぎぃぃぃぃ!!あじのぐらぁあああ!!あぎゃあはひひひひひッッ!うぎゃあああぁ!うぎゃぁぅうう!!ぐひゃあぁぁひひっ!!」
せめて脇の下だけやめて!
本当に脇の下だけはダメなのっ!
すっごい弱いんだから!
本当!
本当なの!!
私、脇の下じゃなければ、足の裏だけだったら我慢できるから!
「わぎぁぁああああ!!ぐぎゃあはははははッッ!!ぐぎぁあああははははははははッッ……やべでぁぁああえぇぇぇぇぇぇ!!!」
お願いします…脇の下だけはっ!
脇の下だけはくすぐらないで!
「にゃんでぁああぇぇぇえええ!!ぎゃあはははははははは!!!あああっ…わぎぁああ!!ぎぁいゃぁああああっ!!びぁああははははッッ!!」
『ピッ――生命活動に支障あり。水中酸素濃度上昇。親水性興奮剤を含有(がんゆう)』
「ぎぁあはははは!!ぐぎゃああっあひひひっ!苦しくないっ!苦しくないけどぉひひひひっ!!!」
呼吸の苦しさが和らぎ、笑いの中に言葉を混ぜることができるようになる。
しかし、脇の下と足の裏への刺激は止まらず、むしろ、その刺激が強くなっていくようにすら感じられた。
「はぁぎぁあはははは!!ぐぎぃいああははははぁッ!?ひゃぁははは!!ふええ!!」
そして、今まではかろうじて我慢できたはずの、脇腹や背中、首筋への刺激が、堪らない刺激となって流れ込んでくる。
「ぎぁあああははははああ!!ぐぁはははぎゃあああ!!ひゃんでぁええええええ!!ぐぎぁぅあぎぁぁああはははははははははッッ!!」
そ、そんな!!
どうして!?
脇腹や背中や首筋が、まるで脇の下みたいにくすぐったい!?
まるで、私の体全体が脇の下になってしまったみたい……
どうして!?
「ぎぁあああははははははは!!ぐぎゃあひぃああはは!ぎゃああははッッ!?あぎぁああははははははははは!!!」
苦しい……苦しいよぉ……
もう笑わせないでぇぇぇ!!
くすぐったいのイヤなの……もうイヤなの!!
「ぎゃああああひひひっ!!ぐぎぁびゃああはははっ!!びゃあでぇぇぇぇぇえああははははははは!!!」
『ピッ――除去作業は50%完了。続いて、膣内の異物除去作業に入ります。
なお、この措置において、性的快感を感じる場合が想定されます。その場合は、我慢せずにオルガニズムに達していただいて結構です』
な、なに、オルガニズムって!?
性的快感!?
なにそれ!
それより、くすぐったいの止めてってばぁ!!
もうダメなの!もうダメなんだってぇぇぇ!!!
「ぐぎぃぃあああ!!あぎゃあはははははははははははははは!!!ごぅぎゃべでぇぇうあぅあはははははははははは!!!」